安心して話せる場所ってどこでしょうか?
悩みや不安を誰かに聴いてもらうとき、その環境が心に影響を与えることがあります。利便性、費用、周囲の音など、相談環境選びは、不安を減らす(安心を増やす)目的として、心が楽に感じられる場所を選ぶことが大切です。
にじいと心理相談室では、ご希望先へのご訪問やオンラインで承っております。カウンセリング場所についてお問合せをいただくことがありますので、今回はこれまでのお問合せや利用者様の声も含め、安心して話せる場所選びのポイントをご紹介させていただきます。カウセンリング以外にも、家族や友人、職場など、誰かに相談する(される)際の場所選びとしても、ご参考になれば幸いです。
1.緊張が和らぐ場所
もともと緊張しやすい方もいらっしゃると思いますが、『初めて』に緊張することってありますよね。特に、悩みで心が不安定な状態の中、相談を聴いてもらう人が身近な方ではない場合、初めての相手・初めての場所は緊張や不安が高まる場合もあります。カウセンリングで初めてご相談いただく方には、不安や緊張の緩和として、できれば知っている場所や行ったことのある場所など事前にイメージしやすい場所をお勧めしています。
当相談室の個人カウンセリングではカフェの利用希望が1番多いです。あえて1対1ではない空間が安心しやすいとお声をいただいております。また、ご自宅や勤務先とは違う地域から来られる方の中には、普段と違う景色にリラックスできたり、知人に会わない場所だから安心できるというお声もあります。
カフェといっても様々で、よくあるチェーン店であれば他店利用したご経験からイメージしていただきやすかったり、ホテルのラウンジであれば、落ち着いた静かな雰囲気で受けていただけるなど、ご相談者様ごとに安心につながる場所をお選びいただいております。
友人や同僚であれば、好みのメニューがあるレストラン・居酒屋なども利用されやすいかもしれません。また、家族・ご夫婦でも、自宅と異なりお店であれば感情的にならず、冷静に話せることもあるので、言い合いになりやすい方同士には、お店で話し合われてみることをカップルカウンセリングでも時々おすすめしております。
2.秘密が守られる場所
相談内容によっては、他人に聞かれたくない内容もありますよね。その際は個室という空間が安心につながる方も多くいらっしゃいます。学校や職場内の相談であれば、相談室・会議室など利用されると良いのですが、逆に、社内の人に聞かれるかもしれないと心配される際は、外部の個室が利用しやすいかもしれません。
当相談室でご利用の多い個室場所は、
・カラオケボックス
・自治体運営の貸会議室
・民間レンタルルーム、など
特に最近ご利用が増えている場所がカラオケボックスです。利用料金やフリードリンクのサービスに加え、事前予約がなくても利用できる点など、急な相談であれば利用しやすいのでおすすめいたします。店舗によっては、隣室の音楽が聞こえることもあるので、音が気になる方は利用前に確認しておくといいと思います。友人など相談相手によっては、フードも頼みながら、相談後そのままカラオケで発散もできますね。
また、自治体運営の貸会議室も、立地の利便性(駐車スペース・駅チカなど)や防犯・清潔などの安心感があり、多くご利用いただいています。和室のあるお部屋であれば、乳幼児のお子様連れの方にも安心してご利用いただいております。(↓参考写真は以前利用時の『鹿ノ台ふれあいホール(和室)/生駒市』)

3.自分のテリトリー(安心領域)
人それぞれ安心の感じやすさは異なりますが、ご自宅・ご自身の部屋もそのひとつ。無意識で過ごせる空間は、本来のその人の気もちや考えが自然体として表しやすくなります。カウセンリングでお伺いすると、お部屋の様子からその方の興味・関心など内面を感じとらせていただけることもあり、カウセンリングが進みやすい場合もあります。
また、子育て・介護など家族状況や、ご自身の体調など、外出が難しい方は、出ることへの抵抗感や不安感をもつことがあります。相談場所としてご自宅が1番安心して話せる場所かもしれません。
当相談室でも、ご自宅の希望を多くいただきます。ご訪問させていただき、対面でのカウンセリングが多いですが、最近はオンラインを希望される方が少しずつ増えています。ご夫婦の場合でも、ご自宅からおふたりご一緒に受けられるケース以外に、ご夫婦別々の場所から受けられる方もいらっしゃいます。
・単身赴任のご夫婦(単身赴任先/ご自宅)
・出張の多いご夫婦(出張先/ご自宅)など
それぞれの物理的距離をつなぐオンラインは、現代らしい方法です。カウンセリングも心の距離をつなげるよう、多様なスタイルでご安心いただきたいと考えています。
4.職場の相談環境ポイント
前述まで個人向けのご相談場所を紹介してまいりましたが、職場内の相談場所について、法人様へのカウンセリング訪問の際、私が意識しているポイントをご紹介させていただきます。人事ご担当者や管理職の方など、職場相談時の環境配慮として、参考にしていただければと思います。
①周囲の人を意識しにくい環境
企業など法人様の場合、会議室や相談室をご準備いただくことが多いですが、時には食堂や上席(責任者/経営者)のお部屋をご用意いただくこともあります。留意ポイントは、部屋の外の環境、職場の人を感じにくいか確認しております。扉を閉めていても通路を頻繁に人が通る、窓の外に人影がよく見えるなど、相談者が落ち着いて話せそうか確認します。職場の人に聞かれたくないご相談もあるため、そのような場所では、相談者が座る席を移動させる、窓や扉を背面に座っていただく、パーテーションで仕切るなど、なるべく相談者が話すことに集中していただけるよう配慮しています。
②緊張を和らげる空間づくり
先ほど記しましたが、時には上席の方のお部屋をご準備いただくこともあります。お部屋には賞状やトロフィー、経営者や職場の写真が飾られていたり、フカフカで座ると腰が沈むようなソファーもあり、座るとこちらが下目遣い(上から下を見るような目線)になるような姿勢になりかねません。また、日頃の指導などに呼ばれている部屋であれば、相談者の緊張感は高まることもあります。
場の雰囲気を変える目的として、私は小物をテーブルに置くようにしています。例えばイラスト入りの卓上カレンダーや小さなマスコット人形、気もちが落ち着くグリーン色の物など、やわらかさや落ち着きやすさを感じることができるものを置くと、その空間をやわらげることができます。
また、アメやチョコなど、ひと口でつまめるおやつを小さな籠に用意しています。ご相談の最後におひとつおすすめしながら余談で終えれば、ほっとした気もちでお帰りいただけることもあります。
③適度な距離感
時々、管理職の方などから、相談を聴くときの距離について質問を受けます。特に異性の場合はハラスメントにつながる恐れもあるからと、不安を持たれる方もいらっしゃいます。
相談者の斜めどなりに座る方法をカウンセリングなどではよく推奨されていますが、職場の相談座席の多くは対面がほとんどではないでしょうか。お互いの立場(上司と部下など)を考えると、斜め横とか普段と違う席に来られることに、抵抗を感じる相談者もいらっしゃいますので、わたしはなるべくその職場の普段の雰囲気に合わせてお聴きするようにしています。
意識することは、お互いに違和感を感じない距離です。わたしの場合、具体的には『前に姿勢を傾ければ、物を渡せる・手に触れられる距離』が多いと思います。わかりづらい時は、自分で先に位置を決め、あとは相手に「適当に座りやすい位置に変えてくださいね」と簡単にお声がけしても良いと思います。
また、ソファーの話を先ほど触れましたが、目線がなるべく同じくらいになる位置を意識します。普段は上司は座って部下が立って話をする、またはその逆の場合もありますが、威圧感をもたれないよう相談時はなるべく対等な姿勢を意識しておくと良いと思います。
今回は、相談する場所(空間)についてご紹介しましたが、相談を聴く姿勢など、管理職や相談窓口担当の方からよくご質問をいただくので、また職場向けのブログとして改めてご紹介させていただきます。
まとめ
相談しやすい場所(環境)は、人それぞれ感じ方や受けとめ方が異なるので、可能であれば、相談する人が決めていただくことをおすすめいたします。
大切なことは、冒頭にも触れましたが、悩みで不安な心に、他の不安を増やさないこと。安心や和むくらいのプラスがあるといいですね。
安心して話せる相手、場所、時間など、話す前に整える、配慮しておくことは、悩みの改善・解決に向かう初めの一歩です。カウンセリングもその一歩のひとつとしてお役に立てれば嬉しいです。
※にじいと心理相談室のご利用の多いカウンセリング場所のご紹介はこちらのサイトをご確認ください→にじいとカウンセリング場所
(掲載場所以外でも、ご希望先へお伺いさせていただきます)
