「今さら性格なんか変わらない」
自分や相手(他者)に対し、そう思ったことはありませんか?
そもそも性格って何でしょう?
・怒りっぽい
・おとなしい
・優しい
・落ち着いている、など
いろいろなタイプの人がいますが、その性格って、場面や相手など、周りの環境(家と職場・学校など)によって変わることありませんか?
心理学のひとつに『交流分析(TA・Transactional Analysis)』という考え方があります。
その中のひとつ『エゴグラム』という考え方では、人はみんな5つの心の状態(パーソナリティ)があるとしています。
特徴的な発言や態度、考え方などご紹介させていただきますので、自分の中にある5つの顔、探してみてください。
ご注意いただきたいのは、どれも肯定的な面と否定的な面、どちらもあることです。
1.CP(Critical Parent)【批判的な親】
「~すべきである」、約束を守る、小さなミスを許さないなど
→道徳心をもつ人:ルールや伝統を大切にする、目標や理想を求める、責任感が強い
→価値観を押し付ける人:頑固、完全追及しやすい、偏見をもちやすい
2.NP(Nurtural Parent)【養育的な親】
「~してあげる」、世話を焼く、うなづきながら話を聴く、など
→思いやりのある人:なぐさめてくれる、励ましてくれる
→おせっかいな人:甘やかす、干渉しすぎる
3.A(Adult)【成人】
「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ(5W1H)」、計画的にすすめる、落ち着いている、など
→公平な人:今わかる事実に基づいて判断できる、合理的、冷静
→詰め寄る人:そっけない、冷たい感じがする、損得で割り切る
4.NC(Natural Child)【自然な子ども】
「すごい!~がしたい!」、よく笑う、自由に自己表現するなど
→ありのままの人:明るい、無邪気、自発的、好奇心が強い、のびのびしている
→自己中心的な人:わがまま、あまり考えずに行動、いい加減・適当
5.AC(Adapted Child)【順応な子ども】
「わかりました、そうします」、相手に合わせる
→協調性のある人:素直な感じ、相手を信頼しやすい、協力的
→我慢しやすい人:言いなりになってしまう、顔色をうかがう、黙り込む
5-2.RAC(Rebellious Adapted Child)【反抗する子ども】
上記5.ACの否定的な面からつながる面。
「嫌です!」などはっきり言う
→「No!」を言える人:嫌なことに対し、はっきり伝えることができる
→反抗的な人:不平不満をもつ、見返してやろうとする、すねる、無視する
※5.ACの黙り込むのは我慢して黙っているのですが、RACは反発から意識して無視する姿勢です
いかがですか?
親・成人・子どもと分けて考えると、どの自分も心の中にいるのではないでしょうか。
親しい人と楽しい時間を過ごしているときは、NCの自分が高くなっていたり、
夫婦仲でしんどさを感じるときは、片方はCPが高く、もう片方はACが高くなりすぎてしんどいのかもしれません。
どれが本当の自分か・・というよりは、どの状態でいることが、お互いに良い関係でいれるのか、自分自身は楽になれるのか、と考えてみると、改善のヒントが見つかるかもしれません。
カップルや職場など、人間関係のご相談へのカウンセリングでは、このような心理学の考え方も活用いたしております。
ご一緒に、今よりもより良い未来に向かって、歩んでまいりましょう。
