奈良県生駒市の心理カウンセリング、にじいと心理相談室です。
苦手な人、身近にいますか?無関係でいれるといいけど、職場や友人関係など関わらないといけないこともありますよね。今回は、苦手な人との付き合い方についてご紹介します。
苦手な人を変えるのではなく、自分が変わる
1.苦手な人ってどんな人?
・ネガティブな発言が多い
・人の話をきかない
・相手によって態度が変わる
・上から目線で話す、高圧的
・嘘をつく
・わがまま(自己中心的)
・自分の非を認めない、など
苦手な人はどんな人でしょうか。それぞれのタイプに、相手がそうなる理由は考えられますが、かといって、指導や指摘しても変わらなくて困ることもあるかもしれません。カウンセリングでは「相手と過去を変えることはできないが、自分と未来を変えることはできる」と、心理学者エリック・バーンの言葉をお伝えして、ご一緒に対応を考えます。
2.なぜ苦手に感じるのか?
苦手意識が起こる心のクセ、仕組みについてご紹介します。
1)返報性の原理
相手に何かしてもらうと同じようにお返しをしたい、しないといけないと感じる傾向です。例えば、お土産をもらうとお返しにこちらもあげることありますよね。他にも、相手に席を譲られ、こちらこそどうぞと譲り合うなど、好意から行うものが多くありますが、その逆に嫌なことをされたら相手にも嫌な気もちを感じるのが『敵意の返報性』です。
2)選択的知覚/確証バイアス
自分が重要に思うことや好ましく思う情報だけを選択し、意識を向けることを選択的知覚といいます。これは、膨大な情報から必要な情報だけを選び取ることで、思考(認知)の効率を図る無意識のプロセスとも言われています。また、自分にとって都合がいい情報だけを集めてしまい、他の意見を無視や軽視してしまう偏った捉え方になることを確証バイアスともいいます。
このような心のクセが、相手に対して違和感や軽視することにつながり、苦手意識を強めているかもしれません。
3)コンプレックス(自己肯定感の低さ)
自分に自信がないとき、相手への羨ましい気もちが、恨めしい気もちと変わり不快感や嫌悪感を無意識に感じてしまうことがあります。このような気もちが相手を拒んだり遠ざけたくなる苦手意識につながっているかもしれません。
4)価値観の違い
自分と異なる価値観に対して、その違いが許容できなくなることで、自分が否定されているように受けとめられ苦手意識を感じやすくなることがあります。また、同じ価値観の場合でも、相手に過剰な期待(わかってくれるはずだ)を無意識のうちにしてしまい、相手の対応が不十分なことから、嫌悪感や無責任と捉えてしまい、苦手な人に含めているかもしれません。
5)反芻(はんすう)思考
人は脳の神経ネットワーク(DMN:デフォルトモードネットワーク)の影響で、集中することがなく何もないときに思考するという仕組みがあります。この時、内的思考の中で過去の良くないこと、ネガティブなことを繰り返し考え続けてしまうという心のクセ(=反芻思考)を持っています。
過去に何かネガティブに感じることが相手とあった場合、この反芻思考が起こりやすくなり、相手への苦手意識となっていることが考えられます。
3.苦手な人との付き合い方ポイント
1)自分への対処法
◎ストレス対処スキルをもつ
ストレスフルな状態は、前述のような心のクセが起こりやすい=苦手意識が高まりやすくなります。日頃から、ストレスへの備えを意識してスキルを磨いておくことは、過度な不安やイライラを減らします。
①今のストレス状態に気づける(自分の表情などイライラ度を点検)
②ストレスを感じにくくなる(捉え方を変えていく)
③ストレス発散方法をもつ(リラックス方法、自分ご褒美など)
◎コミュニケーションスキルをもつ
性格傾向から人付き合いは苦手と思われる方もいますが、コミュニケーションは生まれ持った能力だけでなく、ツール(道具)です。使い方を知って練習することで使えるようになるコミュニケーションはたくさんあります。
①伝え方を変える(セリフの用意、感情を切り離し事柄だけを伝える、回数など)
②聴き方を変える(相手の感情より情報に集中して拾う、ゆっくりあいづちを心がけるなど)
③捉え方を変える(自分に置き換えず主語をYouにして考える、相手の良い点を1つ見つけるなど)
2)相手への対処法
そもそも苦手意識は悪いことではなく、自分を守ろうとする自然な心の防御です。だから頑張りすぎない付き合い方ができれば、疲労感も軽減するはずです。
①距離を置く(必要最低限の関わりで割り切る)
②第三者を交える(話し合いでは誰かに入ってもらう)
③相手を肯定してみる
③は返報性の原理を活用しているものです。人は否定されると否定し返したくなる代わりに、肯定すると肯定してあげたくなるという心理傾向を活用してみてください。
まとめ
苦手な人もいろいろなケースがあります。自分がなぜ苦手に思うのか、心のクセや機能をご紹介しました。人は嫌なことや否定に感じられることから自分を守ろうとするために、心は嫌悪感や苦手意識を持ち、警戒するよう訴えます。
大切なことは頑張りすぎない付き合い方をすること。そのためには、苦手意識の理由となる自分の心のクセを理解し、対処法のスキルを持っておくことです。
カウンセリングでも、過度な不安や不満、イライラ感や落ち込みを少しでも軽減、緩和できるよう心のメンタルサポートを行っております。スキルについても、相手や場面に合わせた方法などご一緒に見つけさせていただきますのでご活用ください。
