にじいと心理相談室 奈良

    • 2025年2月7日
    • 心の豆知識

なんで嘘をつくの?

皆さんは嘘をついたこと、つかれたことがありますか。ご夫婦や職場など、人間関係のご相談を承ると、相手(自分)の嘘について語られるケースがあります。嘘には、他者を陥れるためなど、悪意ある嘘も世の中には存在してしまいますが、今回は、にじいと心理相談室が承ったカウンセリングの中から、嘘をつく理由について考えてみたいと思います。

1.どうして嘘をついてしまうのか

大きな嘘、小さな嘘など、嘘をレベリングされる方も多いかと思います。中には、小さな嘘であれば、ご本人には嘘という認識がない場合もあります。そもそも、どうして嘘をついてしまうのでしょうか。カウンセリングの中で、私が感じた理由について、まとめてみました。

1)過ちなど、後ろめたい気もちを隠したいから

仕事のミスを、ついごまかしてしまった、黙っていたなど、やってしまったことについて、後ろめたさや恥ずかしさ、罪悪感を隠したいと思い、嘘をついてしまうケースです。嘘をつく本人としては、このあと後悔を感じていらっしゃる場合もあります。これが強くなりすぎると、責任逃れとなり、誰かのせいにするなど、さらに嘘を重ねてしまう結果もあります。

2)怒られたくないから

子どもがつく嘘はこれが多いかもしれません。やったことについて、相手から与えられる不快や恐怖を感じた経験を積み重ねると、怒られることを回避するため、嘘をつくことがあります。子どもだけでなく、例えばご夫婦でも、「奥さん(旦那さん)に怒られるから」と嘘をついてしまうといったケースもあります。

3)よく見せたい(見栄を張ってしまう)から

友人・同僚間などで、「それ自分も持ってる」「知ってる/できる」など、見栄を張って嘘をつくケースがあります。自分を良く見せたい(見られたい)気もちが強くなり、嘘をついてしまう。お父さんが、子どもにすごいと言ってもらいたくて、つい、嘘を言ってしまったという、お聴きした微笑ましいエピソードもそのひとつです。

4)かまってほしい(気にしてほしい)から

子どもが、明らかな嘘をつく場合や、嘘が増える場合、この理由が考えられます。親が「はいはい」とあしらうことも多いですが、ケースによっては、心配させてでも意識を向けてもらおうと、過激な嘘や危険に思える嘘をついてしまい、トラブルになる事例もあります。また、大人同士でも、交際相手や夫婦間など、相手に心配してもらいたい、自分のことを気にしてほしいといった気もちから、嘘をついたり、オーバーリアクションをとるケースもあります。

5)心配させない(傷つけない)ため

嘘は自分のためだけでなく、時には相手のためにつく嘘もあります。上記4)と異なり、家族に余計な心配をかけたくない、職場の空気を悪くさせたくないなど、相手や周囲の円滑な関係のために、自己犠牲的な嘘や、場を取り繕う嘘をつくケースがあります。他にも、ドッキリプロポーズのような、喜ばせるための嘘も、相手のための嘘のひとつでもあります。

2.改善のポイントは自覚とコミュニケーション

嘘をつく理由の奥には、個人の捉え方や願望が影響していることがわかります。また、個人側の問題だけでなく、相手や周囲との環境や関係性にも、問題が起こっていることもあります。嘘によって、仕事や生活に問題が生じている際は、個人側と環境側の両面を確認することをカウンセリングではおすすめいたします。

1)個人の傾向を知る

嘘をついてしまう理由から、次のような性格面のクセ(傾向)が考えられます。

・相手や周囲のことを先読みしがち
・事柄や憶測がネガティブに傾きやすい
・プライドが高い
・自信がない、依存しやすい
・助けてあげたいなど、慈愛の気もちが強い、など

捉え方や感情の傾きが、偏ったり、強くなりすぎることで、嘘をつく行動へつながっていることもあります。自分のクセを知っておくことで、改善や対策も行えます。

2)環境側のコミュニケーション改善

個人がクセを治す意識は大切ですが、クセが出てしまい嘘をつく要因には、相手や周囲側の問題も考えられます。

・言いたいことを言える状態にない
・無関心、関わり方が少ない
・過度に怒り返している(冷静に受けとめていない)
・心配しすぎる、不安がりすぎる、など

お互いのコミュニケーションの中で、伝えあう、理解し合う関係性があると、嘘ではなく、相談や報告につながります。また、特に怒りっぽい表現(大きな声で一気にまくしたてる、否定ばかりする)を多く与えていると、萎縮させ、トラウマになり、個人の性格のクセをつくってしまう原因にもなります。

嘘をつくことは、裏返して考えると、真実を言えない理由があるということです。それは、表に見えている嘘の問題だけでなく、他の問題にも影響している可能性も考えられます。嘘つき呼ばわりで終わらせず、一度、裏の理由を考え、自分や相手を見直してみることをおすすめいたします。

にじいと心理相談室では、ご夫婦や職場など、人間関係や、個人の性格傾向について、カウンセリングサポートを承っております。問題を感じられている方には、丁寧に裏も表も確認しながら、改善に向けてご一緒に進ませていただきます。
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